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シュレディンガーの猫の実験から考える催眠術

シュレディンガーの猫の実験と催眠術

「シュレディンガーの猫」の実験は、量子力学の奇妙さを説明するためにエルヴィン・シュレディンガーが提唱した思考実験です。この実験では、放射性物質、ガイガーカウンター、毒の入ったフラスコ、そして密閉された箱に入れられた猫が登場します。放射性物質が崩壊すればガイガーカウンターが反応し、毒が放出されて猫が死にます。しかし、放射性物質が崩壊しなければ、猫は生きたままです。箱が閉じられている間、猫は「生きている状態」と「死んでいる状態」の両方が重なり合った状態にあるとされますが、観察者が箱を開けるまではどちらの状態にあるかは決まりません。
 
この実験は、量子力学の「重ね合わせの原理」を象徴しています。観察が行われるまでは、すべての可能性が同時に存在しているという考え方です。催眠術と「シュレディンガーの猫」を関連付けて考えると、非常に興味深い洞察が得られます。
 
催眠術は、被験者の意識に働きかけ、その人が持つ信念や思い込みを変える技法です。シュレディンガーの猫の実験が示唆するのは、観察者の行動が物理的な現実に影響を与える可能性があるということです。これを催眠術に当てはめると、被験者の意識が自分自身の現実をどのように構築するかを変えることができるということになります。
 
例えば、催眠術のセッションでは、被験者は自分の現実に対する見方や信念を再構築することが可能です。ここで重要なのは、「意識」がどの状態を観察するかという点です。シュレディンガーの猫の例において、箱を開けた瞬間に猫が生きているか死んでいるかが決まるのと同じように、被験者がどのような信念を選び、どのような現実を意識するかが、その人の人生の展開に影響を与えるのです。
 
催眠術は、被験者がこれまで持っていた固定された信念を解きほぐし、よりポジティブで成功に導く信念に変えるための手段です。これは、シュレディンガーの猫の例で言えば、観察者が「生きている猫」を選ぶことに相当します。催眠術のセッションを通じて、被験者は自分の心の「箱」を開け、どの現実を選び取るかを意識的に決定することができるのです。
 
さらに、シュレディンガーの猫が示すように、すべての可能性が同時に存在しているという考え方は、催眠状態にある被験者の心の状態と似ています。催眠状態では、通常の意識が制限するような「現実の枠」が緩まり、さまざまな可能性が開かれます。これは、被験者が新たな選択肢や行動パターンを発見し、より望ましい未来を築くための土台を作る機会を与えるのです。
 
最後に、シュレディンガーの猫の実験が象徴するのは、観察者が現実に影響を与える力を持つということです。催眠術も、被験者が自身の意識をどのように使うかで、現実を大きく変える可能性があることを示しています。催眠術を通じて、私たちは自分の「箱」を開け、自分自身が望む未来を意識的に選び取ることができるのです。
 

催眠術にかかるか?かからないのか?を重なりあった状態と考えて更に考察してみる

催眠術師にとって被験者が催眠にかかるのか?かからないのか?はまさに箱を開けるまでわからない状態である。

最先端科学から催眠術師の意識のあり方(心の持ち方)に似ているように感じます。貴方はこの箱をどんな思いで開けるのか?正解が見えて来るかもしれません。

「シュレディンガーの猫」の実験では、猫が「生きている状態」と「死んでいる状態」の両方が同時に存在する「重ね合わせ」の状態にあることが示唆されています。この考え方を催眠術に応用すると、「催眠術にかかるか、かからないか」という状態も、ある意味で「重ね合わせ」の状態にあると考えることができます。
 

催眠状態と「重ね合わせ」

催眠術にかかるかどうかは、しばしばその人の信念や期待、さらには環境やコンテキストに大きく依存しています。例えば、ある人が催眠術にかかるかどうかは、その瞬間まで確定していない場合があります。その人が自分自身についてどう感じているか、催眠術に対してどのような先入観を持っているか、さらには催眠術師との信頼関係がどうかによって、催眠にかかる可能性が変わることがあるのです。
この状況を「重ね合わせ」として捉えると、被験者は「催眠にかかる状態」と「催眠にかからない状態」の両方に同時に存在していると言えるでしょう。つまり、被験者が催眠にかかるかかからないかは、観察者(この場合は催眠術師や被験者自身)の意識や行動がどちらの状態を「選ぶか」によって決まります。

観察者の役割

シュレディンガーの猫の思考実験では、観察者が箱を開けることで、猫が生きているか死んでいるかが決定されます。同様に、催眠術においても、被験者の意識がどちらの状態を受け入れるかが、催眠の効果を左右します。もし被験者が「自分は催眠にかかる」という可能性を意識的または無意識的に選択すれば、その結果として催眠にかかりやすくなるでしょう。逆に、「自分は催眠にかからない」という選択をすれば、その可能性が現実化しやすくなるかもしれません。
このプロセスでは、催眠術師が果たす役割も重要です。催眠術師の言葉や態度、環境の整え方によって、被験者がどちらの状態を選ぶかが影響を受ける可能性があります。つまり、催眠術師は観察者として、被験者の「重ね合わせ」状態をどちらに向かわせるかを助ける役割を果たします。

結論:意識と選択の力

「シュレディンガーの猫」の重ね合わせの状態を催眠術に適用することで、催眠にかかるかどうかは固定された状態ではなく、選択や意識の変化に依存するダイナミックなプロセスであることが明らかになります。催眠術は、被験者が自分の内なる意識とどう向き合い、どの現実を選ぶかに深く関わっていると言えます。
最終的に、催眠術にかかるかどうかは被験者自身の意識がどの状態を選ぶかにかかっています。この選択は、まるでシュレディンガーの箱を開ける瞬間のように、意識的・無意識的なレベルで行われるものです。したがって、催眠術は単なる外部からの影響ではなく、被験者の内なる選択と意識の変化を引き出すプロセスと捉えることができるのです。